スマートフォン(高機能携帯電話=スマホ)市場で右肩上がりの成長を続けてきた台湾の宏達国際電子(HTC)の業績に急ブレーキがかかっている。2011年10~12月期業績は8四半期ぶりの減収減益になり、12年1~3月期はさらに悪化する見通し。韓国サムスン電子などとの競争激化で、市場環境は厳しさを増しており、HTCは巻き返しに躍起になっている。
HTC
26
Nov
スマートフォンブランド大手、宏達国際電子(HTC)は23日、第4四半期の連結売上高予測の約25%下方修正を発表した。同社の業績見通しの下方修正は、創業以来初めてだ。欧州の深刻な景気低迷による受注減、およびライバルのサムスン電子が欧州市場で最近値下げを行っていることで、HTCへの脅威が高まったことが要因だ。同社は第4四半期の出荷見通しを示していないが、当初予測を2?3割下回るとみられ、通年でも年初予測にまったく届かない情況だ。24日付工商時報がなど報じた。
HTCはこれまで一貫して「今期の業績目標は不変」と強調してきたため、今回の発表に業界で驚きが広がっている。ただ、一部業界関係者によると、サムスンの値下げがHTCのハイエンド機種販売に影響を及ぼしていることや、欧州の景気低迷によりHTCの主要顧客が11月初めに大幅な発注量カットを行い、合計100万台の受注減に見舞われたことから、今回の下方修正は予想されたこととの指摘も出ている。
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HTCはこれまで一貫して「今期の業績目標は不変」
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