華碩電脳(ASUS)の施崇棠董事長は9日、パソコン市場でウィンドウズOSとインテルのCPU(中央演算処理装置)を組み合わせた「ウィンテル」製品の時代が既に過ぎ去ったと発言した。台湾の大手IT(情報技術)企業のトップからこうした認識が明確に示されたのは初めて。施董事長はその上で、新たな秩序の中での勝ち残りに意欲を示した。10日付電子時報が報じた。
「ウィンテル」がかつての独占的な地位から滑り落ちたのは、アップルの隆盛、タブレット型PCの人気化、スマートフォンの普及によるところが大きい。特にタブレットPCはアップルがほぼ一人勝ちの勢いで、その対抗機種はOSにグーグルのアンドロイド、プラットフォームにARMアーキテクチャを採用するのが一般的だ今月発売されるグーグルのクロームOSノートにも注目が集まっている。施董事長は「もはやインテル、マイクロソフトが圧倒的な発言力を持つ状況ではない」と付け加えた。
 ノートPC業界の関係者によると、従来PCメーカーは、新旧プラットフォームの転換や、製品在庫の管理、製品の基本設計にいたるまで、すべて『ウィンテル』の言いなりで、製品の差別化も困難、価格交渉力も薄弱だった。ノートPC1台を売った利益の半分以上は「ウィンテル」に渡り、PCメーカーはマーケティング費用を含めたコスト負担により薄利を余儀なくされていたという。



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