反射防止フィルム市場では、2010年からLCD-TV分野において「低ヘイズAG vs.クリアLR」の戦いが表面化しましたが、価格競争力の高い低ヘイズAGが勝ち残った上、2011~2012年にかけて、ヘイズ値5未満の超低ヘイズAGの採用が本格化しました。
2012年は、こうした動きの一方で、低価格なAG・LRが採用される可能性も生じています。一方、PDP分野ではPDP-TV市場の縮小に加え、低コスト化を推進するユーザーからAS-HCを要求する声が強くなりましたが、プレイヤーが少なくなったことで、反射防止フィルムメーカーの中にはPDP用途において「残存者利益が確保しやすくなった」との見方を示すところもあります。これらのボリュームゾーンに加え、2010年より、タッチパネル向けの需要が増大している他、2013年からOLED-TV用途の需要拡大が本格化する兆しが高まっています。