台湾Chimei Innolux(CMI)社は、300ppiを超える精細度を備える中小型の有機ELパネルを開発した。スマートフォンなど、モバイル機器の搭載に向ける。2012年第4半期に量産する計画という。同社は、「2012 SID International Symposium, Seminar & Exhibition(Display Week 2012)」の展示会(2012年6月5~7日)で、3.4型と4.3型の開発品を披露する。
白色の有機EL素子とRGBW4色のカラー・フィルタを用いたカラー表示方式を採用することで、300ppiを超える精細度を実現したとする。駆動素子には低温多結晶Si(LTPS)TFTを用いた。色再現範囲はNTSC規格比で100%である。同社はこの有機ELパネルを、「TRUEOLED」と呼ぶ。
開発品は、RGB3色の有機EL素子を塗り分けるカラー表示方式とは違い、蒸着時に塗り分けのための金属マスクを使う必要がない。これにより、低コスト化を図れる他、量産時の歩留まりを高められるとする。
消費電力も、RGB3色の有機EL素子を塗り分ける場合に比べて低いとする。4.5型で1280×720画素、輝度が300cd/m2の場合、消費電力は開発品が590mW、RGB3色の有機EL素子を塗り分けたパネルが940mWになるという。
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