ノートPC受託製造で世界最大手の広達電脳(クォンタ)は、昨年の連結売上高が初めて1兆台湾元(約2兆8,400億円)を突破した。民間企業として鴻海精密工業に続いて2番目の大台到達。今年はタブレット端末市場が本格的に立ち上がるのをにらみ、搭載されるマルチタッチパネルの技術で米3Mとこのほど提携、一層の事業拡大につなげる。
パソコン(PC)需要の世界的な拡大が後押しし、ノートPC受託製造大手4社は、英業達(インベンテック)を除いて増収率が2けたとなった。中でも最大手の広達と2番手の仁宝電脳工業(コンパル)は30%を超える大幅な増収を果たした。
広達の昨年の連結売上高は前年比37.9%増の1兆919億元。同業では増収率が最も高かった。仁宝もそれに次ぐ33.7%増の8,519億元だった。台湾企業として売上高が1兆元を超えたのは広達が2社目。ただし、鴻海の2兆3,000億元強とは大きな開きがある。
広達は2009年に売上高こそ世界首位を維持したが、出荷量では仁宝に抜かれていた。しかし昨年は両社の目標5,000万台に対し、広達が5,210万台と大きく上回った。しかし仁宝は主要顧客である宏碁(エイサー)向けの出荷が鈍って4,820万台と未達に終わった。
受託大手では4社以外に、昨年華碩電脳(ASUS)から経営を完全分離した和碩聯合科技(ペガトロン)やこの分野での事業拡大をもくろむ鴻海も存在感を増している。
一方、広達は、米アップルのiPad(アイパッド)が火をつけたタブレット端末市場にPCブランドメーカーが相次いで参入するのに合わせ、同端末が搭載するタッチパネルの技術で3Mと具体的な提携に踏み出す。両社は昨年6月の「2010台北国際電脳展覧会」(コンピュテックス台北)でコンシューマ向け製品用タッチパネル技術で提携すると発表していた。
パソコン(PC)需要の世界的な拡大が後押しし、ノートPC受託製造大手4社は、英業達(インベンテック)を除いて増収率が2けたとなった。中でも最大手の広達と2番手の仁宝電脳工業(コンパル)は30%を超える大幅な増収を果たした。
広達の昨年の連結売上高は前年比37.9%増の1兆919億元。同業では増収率が最も高かった。仁宝もそれに次ぐ33.7%増の8,519億元だった。台湾企業として売上高が1兆元を超えたのは広達が2社目。ただし、鴻海の2兆3,000億元強とは大きな開きがある。
広達は2009年に売上高こそ世界首位を維持したが、出荷量では仁宝に抜かれていた。しかし昨年は両社の目標5,000万台に対し、広達が5,210万台と大きく上回った。しかし仁宝は主要顧客である宏碁(エイサー)向けの出荷が鈍って4,820万台と未達に終わった。
受託大手では4社以外に、昨年華碩電脳(ASUS)から経営を完全分離した和碩聯合科技(ペガトロン)やこの分野での事業拡大をもくろむ鴻海も存在感を増している。
一方、広達は、米アップルのiPad(アイパッド)が火をつけたタブレット端末市場にPCブランドメーカーが相次いで参入するのに合わせ、同端末が搭載するタッチパネルの技術で3Mと具体的な提携に踏み出す。両社は昨年6月の「2010台北国際電脳展覧会」(コンピュテックス台北)でコンシューマ向け製品用タッチパネル技術で提携すると発表していた。
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3Mは先週開催の米ラスベガスでのコンシューマ・エレクトロニクス・ショー(CES)で、10点以上の指接触を認識し、反応速度がわずか0.006秒のマルチタッチパネルで広達と協力すると発表した。広達が受託製造するノートPCやタブレット端末、ネットブック、オールインワン(AIO)PCに応用する。広達はノートPCとポータブルデバイスの間に生まれたタブレット端末市場へも対応できる体制を整え、新需要をつかむ考えだ。
タッチパネルでは同業の仁宝も先月末、同月上旬に設立していた全額出資子会社のタッチパネルメーカー、恆コウ科技(コウ=景に頁)を通じて中華映管(CPT)の第4.5世代カラーフィルター(CF)工場を買収すると発表している。今年から出荷を始めるタブレット端末向け部品を確保する狙いがあり、タブレット端末市場での受託大手間の競争が激しくなりそうだ。
ノートPC受託製造大手は粗利率3~4%台の低収益構造に苦しんでいるが、米系証券筋によると、広達は大口顧客である米ヒューレット・パッカード(HP)と受託料引き上げで合意したようだ。下半期からの収益改善に貢献する見通しという。台湾元高や中国の人件費上昇といったコスト高要因が粗利率に響いており、広達は「値上げはとても困難だが、より健全な受託料を希望している」とのみコメントしている。
HPからは鴻海と英業達も受託しており、2社が追随できるかが注目される。さらに仁宝などが宏碁に受託料引き上げをのませようとする動きが出るとの見方もあり、産業チェーン全体に波及する可能性も浮上している。11日付台湾各紙が伝えた。
タッチパネルでは同業の仁宝も先月末、同月上旬に設立していた全額出資子会社のタッチパネルメーカー、恆コウ科技(コウ=景に頁)を通じて中華映管(CPT)の第4.5世代カラーフィルター(CF)工場を買収すると発表している。今年から出荷を始めるタブレット端末向け部品を確保する狙いがあり、タブレット端末市場での受託大手間の競争が激しくなりそうだ。
ノートPC受託製造大手は粗利率3~4%台の低収益構造に苦しんでいるが、米系証券筋によると、広達は大口顧客である米ヒューレット・パッカード(HP)と受託料引き上げで合意したようだ。下半期からの収益改善に貢献する見通しという。台湾元高や中国の人件費上昇といったコスト高要因が粗利率に響いており、広達は「値上げはとても困難だが、より健全な受託料を希望している」とのみコメントしている。
HPからは鴻海と英業達も受託しており、2社が追随できるかが注目される。さらに仁宝などが宏碁に受託料引き上げをのませようとする動きが出るとの見方もあり、産業チェーン全体に波及する可能性も浮上している。11日付台湾各紙が伝えた。
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