「ブラックフライデー」と呼ばれる感謝祭翌日の27日、米国の個人消費の行方を占う年末商戦が本格的にスタートし、堅調な滑り出しを見せた。小売り各社のディスカウント戦略が価格に敏感な消費者を引き寄せ、「力強い」客足につながっているようだ。  調査会社ショッパートラックは28日、今年のブラックフライデーの売り上げを前年比0.5%増の107億ドルと発表した。全米小売業協会(NRF)によれば、高解像度テレビ、ノートパソコン、ハムスター型の玩具「チューチュー・ペット」、冬物コートなどが人気を集めている。  小売り世界最大手の米ウォルマート・ストアーズは、27日午前5時にセールを開始。ヒューレット・パッカード(HP)製ノートパソコンを298ドルで販売するなど、さまざまな特売商品で客を集めた。  また、家電量販最大手のベストバイは、韓国サムソン製42インチ型フラットパネル型テレビを547.99ドルで販売して客を引きつけた。ベストバイのダン最高経営責任者(CEO)は、早朝セールの集客が前年を上回ったと発表。08年に比べて各店舗の前にできた行列は長く、ウェブサイトへの訪問者も多いという。
百貨店大手メーシーズのニューヨークの店舗でも客足は昨年より好調で、セール開始時の混雑が持続したという。ラングレン会長兼CEOによれば、家庭用品や宝石が「景気よく」売れている。同氏は、「昨年はセール前の半年間に仕入れた在庫をさばくことに一生懸命だったが、今年はトレンドを考える余裕がある」と語った。  調査会社NPDグループのチーフ業界アナリスト、マーシャル・コーエン氏は27日、ブルームバーグ・テレビの取材に応じ、「驚いたことに、自分のための買い物も伸びている。購入を先送りしていたものが蓄積し、倹約に疲れたためだ。『少し財布のひもを緩めよう』という声が聞かれるようになったが、まだ金の使い方は慎重だ」と述べた。  年末商戦の売り上げは、小売り各社の年間収益の3分の1以上を占める。コンサルティング会社BDOシードマンの10月の調査によると、小売り各社のマーケティング担当幹部らは、今年の年末商戦の売り上げ予測を、前年比で平均1.8%増と回答している。  ショッパートラックの共同創立者のビル・マーティン氏は報告書で「最近2週間で、小売業の売り上げは漸増している。ブラックフライデーの結果を加味すると、11月は小売業にとってポジティブな月になりそうだ。年末商戦の売り上げについて、前年比1.6%増というわれわれの当初予測に変更はない」と指摘した。