(有機EL時代の到来か? その流れを追う(2)から続く)

[7] 製造装置の開発競争

 有機ELパネル生産の要となる製造装置を巡る開発競争も激しさを増しています。国内最大手の有機EL製造装置メーカー・アルバックもパネル量産に向けた開発を急いでます。
有機ELの製造方法は真空内で発光する有機材料を気化し基板に膜を形成する真空蒸着が主流ですが,赤・青・緑の三原色を微細に塗り分けるのが困難なのが難点です。
三原色を塗り分ける方式の他に有機EL材料で白色を光らせてカラーフィルターで色を出す方法も検討していて,この方法でパネルを効率的に作る装置の開発も急いでいるようです。ただこの方法は表示面での性能を著しく損なってしまいますね。
またなんといっても高価な有機EL材料ですから,それを無駄なく使う供給方法の模索もとても重要で研究が続けられています。



大型の本命技術とされるインクジェット技術を使った製造装置も勿論研究中です。基板の上の必要な場所に必要なだけ確実に塗布できるという一見素人受けする利点があります。
ただインクジェット技術を使える材料開発にはまだまだ課題が残っています。このあたりは材料の開発と密接にからみますので,後で材料開発のところでまた検討して見たいです
ね。 (今の液晶カラーフィルターでもインクジェットが本当にコスト面で有利なのかどうか議論がありますね,シャープの第10世代堺コンピナート内に大日本はインクジェットを採用する工場を建てるのに対して凸版印刷はリソグラフィ方式で行きますね)
 
 有機ELは液晶やプラズマに置き換わる流れを作ることができるのか?技術的には優れていながら過去にビジネスとして成立しなかった数多くの技術のようにいずれ泡と消えてゆくのか?
もっと深くたどって行きましょう。

(続く)
 


有機EL(from LCD to OLED)時代の到来か? その流れを追う(4)に続く