...有機EL時代の到来か? その流れを追う(1)より続く

[6] 中小型用途の戦い

「AUデザインプロジェクトの集大成」,KDDIの高橋誠取締役は,近々発売されるINFOBAR2をこう表現します。著名なデザイナーを起用した斬新なデザインが売り物です。
この機種のディスプレイに有機ELが採用されています。
「携帯電話も画質で選ばれる時代。今後も有機EL搭載の機種は増えていく」とAUは言います。
ソフトバンクも秋冬モデルで初めて有機ELパネル採用の機種が発売される予定。
AUとソフトバングが採用した有機ELディスプレイは実は全て韓国のサムソンSDI製。AU幹部は「コストも含めた総合力でサムソン製を採用した」と言っています。
そのサムソンSDIは天安市に約610億円の投資を行い有機EL工場を立ち上げました。「本格的な量産体制は世界初」と言います。日本メーカー以外のNokiaにも採用が決まったとも噂されています。
SDIでは主力のプラズマパネルが苦戦していて中小型の有機ELを強化。一方大型パネルも生産する予定で,グループ内でも有機ELを取り込む競争が激しさを増しています。



日本メーカーでもエプソンや東芝松下ディスプレイも携帯電話やPND(パーソナル・ナビゲーション・デバイス,簡易型カーナビ,ポータブルナビ)の市場に食い込もうとしています。

各社が中小型ディスプレイに注力するのは有機ELの強みがモバイル分野に生かせると考えているからですが,液晶も性能アップが進んでいます。
シャープはバックライト付きで厚さ0.89mmのパネルを開発済み。「液晶の薄型化はさらに進み有機ELには負けない」と一歩も引かない。

モバイル画面の制覇を目指した競争はたった今始まったばかりなのです。






(有機EL時代の到来か? その流れを追う(3) に続く)