INNOLUXは2009年10月にTPO買収を発表した翌月、11月14日にCMOとの合併を発表、2010年5月よりCHIMEI INNOLUXとして新会社をスタートさせることとなった。今回の合併が中小型ディスプレイ市場に与える影響は大きく、特にTPOがINNOLUXの管理下におかれることで、新会社はFoxconnグループが標榜する顧客へのトータルソリューションを強化、TPOのLTPS-LCD及びAM-OLED事業を取り入れる事により、ローエンドからハイエンドまでの様々なディスプレイソリューションを提供できることになる。

また、INNOLUXとTPOは共にNokiaを最大顧客としていることから、新会社のNokiaに対するプレゼンスは相対的に高くなり、SAMSUNG MOBILE DISPLAY、SHARP、AUOを押さえ、Nokiaの最大サプライヤーとなる。携帯電話No.1メーカーとの結びつきを強化したことにより、新会社の中小型ディスプレイ生産は安定して推移する見通しである。この状況に対し競合他社がどの様な戦略で新会社に対抗を図るのか、今後の動向が注目される。