住友スリーエム オプティカルシステム事業部 開発部部長の佐野氏の講演では携帯電話からLCDTVまで幅広く採用されている輝度上昇フィルム「BEF」と反射型偏光フィルム「DBEF」の機能と省エネ・省電力効果について説明が行われた。

BEFとは光の反射特性を利用したフィルム技術であり、光がシート内を通過する際に二重反射と光の屈折率を利用して光線を集約させ輝度を上昇させることが可能となる。

一方反射型偏光フィルムであるDBEFは光の干渉を利用し、偏光板を通過しないS波をリサイクルし、光を通過するP波に変換させる技術である。結果として視野角を落とすことなく、輝度向上が可能となる。

住友スリーエムの輝度上昇フィルムを使用した場合、一定の輝度条件下でバックライト光量の抑制やランプ本数を削減できるため、採用アプリケーションの省エネ・省電力効果に多大な貢献をしている。代表的な例として、LCDTVではサイズが大きくなればなるほど光のリサイクル効果は大きく、表面輝度300cd/?換算の45”LCDTVにおいて同社のフィルムを使用しないLCDTVと、BEFとDBEF両方を採用した製品では消費電力を44%削減することが可能だと説明している。

今回の講演では従来のBEFとDBEFの機能を一枚に統合した「DBEF/MF5-480」の紹介もあり、省エネ・省電力の観点からみても同社のフィルムは引き続き高い注目を集めると見られる。

こうした同社のBEFおよびDBEFの省エネ・省電力効果は行政にも認められており、昨年経済産業省より省エネ大賞の一つである平成18年度資源エネルギー庁長官賞をプラスチック製品として始めて受賞している。

DBEF system figure
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