2009年Q3のTFT-LCD用CF基板は、QOQ+16%の600万シート/月に迫る規模となった。同期の大型TFT-LCD用CF需要は、ノートPC用パネルとTV用パネルの生産が堅調に推移したことにより増加傾向が続いた。中小型TFT-LCD用CF需要は、パネル生産が携帯電話やDSCを中心に各アプリケーションで大幅に回復したことで、好調に推移している。
専業CFメーカーは、大型TFT-LCD用CF需要、中小型TFT-LCD用CF需要の増加に伴い、出荷数量を伸ばしている。2009年Q3の専業CFメーカーシェア(面積ベース)は、DNPが42.8%、凸版印刷が31.4%と上位を占める構図に変化はなく、両社共に主要顧客の稼働率向上に伴い、好調を維持している。CF需給バランスは、2008年Q4~2009年Q1にTFT-LCDパネルの生産が停滞し、供給過剰の状況が続いたが、Q2以降はパネル生産の急速な回復により大幅に改善され、2009年Q3時点でタイトとなった。
専業CFメーカーは、パネル生産の急速な回復により出荷数量が増加傾向に転じているものの、海外パネルメーカーの内製化率の向上や単価の下落が続くなど不安材料は残されている。