タッチパネルは、スマートフォンやタブレットPCなど携帯機器への搭載が進むにつれて、薄型・軽量化および狭額縁化に対する要求が高まっています。特にマルチタッチ入力やジェスチャ入力が可能な静電容量式タッチパネルの場合、抵抗膜式以上に配線本数が多いことから、パネル周縁部の電極回路の細線化への要求が一段と高まっています。
また、こうした要求に応えるために従来別々だったディスプレイとタッチパネルを一体化した内蔵技術の採用も始まっています。パネル周縁部の電極形成技術としては、従来ディスプレイの周囲電極形成技術であるフォトリソ・エッチング法が主流でしたが、コスト面で有利な印刷法の採用も進んでいます。



印刷による電極形成技術の大きな課題はAgペーストです。より透過性、反射防止性の高い透明電極(ITO膜)の開発が進む中で、ITO膜への密着性を確保しながら低抵抗、高解像の電極形成(L/S50μm)を安定して印刷できるペーストの開発が求められています。特に電子デバイスの軽量化・フレキシブル化に対応していくためには、印刷と焼成プロセスでプラスチック基板に電極・配線形成を行うため、低温処理が可能なナノ粒子を活用した導電性ペーストの開発が加速しています。
一方、ITO膜に関しては、Inの使用量低減や代替を目的とした材料開発が重要な課題に挙げられています。ITOナノ粒子ペーストによる透明電極形成技術の登場は、In使用量の大幅削減を可能にする他、SnO2ナノ粒子ペーストへの転換はIn代替技術として大いに注目されています。