米Appleの「iPhone」の登場以降、タッチパネルは静電容量方式が中心となり、市場が拡大しています。このような中、使用部材にも変化が現れようとしています。これまで、静電容量式タッチパネルのセンサ部材はガラス基板が主流でしたが、コスト低減が限界に差し掛かりつつあり、フィルム基板に変わると言われています。今年秋以降に発売される次世代iPhoneでも、フィルム基板を採用するという噂が流れています。
フィルム基板は、ロールtoロール生産方式などで、ガラス基板より効率的に生産できるなど、さらなるコスト低減の可能性を秘めていることからも注目されています。一方で、タッチセンサに使われる透明導電フィルムは、ITOが今も主流ですが、抵抗値が高いなど性能面で課題があり、ナノAgインクを使ったフィルムが実用化間近まで迫りつつあるそうです。また、50型前後の大型ディスプレイやデジタルサイネージには大型タッチパネルが採用されるようになってきました。大型では、数点検出のマルチタッチ技術が必須になるため各社が開発に凌ぎを削っています。