京セラディスプレイ(東京都荒川区、池田昭彦社長、03・5811・8760)は、光が反射しにくい新型の液晶ディスプレーを開発した。カバーガラスと液晶パネルの間に特殊な樹脂を充填(じゅうてん)することで、反射率を低減した。太陽光が強い屋外の環境下においても画面上の文字を見やすい。最大で40インチまでの大型化が可能で、屋外用の券売機や現金自動預払い機(ATM)向けの需要を見込む。
 開発した液晶表示装置(LCD)は、カバーガラスと液晶パネルの間に特殊な光学樹脂を満たすことによって、反射率をこれまでの12%から4%に抑えた。樹脂を充填することで、LCD内での光の屈折が少なくなるため、日差しが強い環境下でも画面上の文字をはっきりと確認できる。
 従来のディスプレーは、カバーガラスと液晶パネルの間に空気の層を形成しており、太陽光が強い屋外だと光が反射して画面が見えにくいといった課題があった。