米カリフォルニア州連邦地裁で始まったサムスン電子と米アップルのスマートフォン(多機能携帯電話)特許訴訟で、双方の攻防が激しさを増している。

   ロイター通信などによると、ペンシルバニア大学のピーター・ブレッスラー教授は6日、アップル側の証人として出廷。両社の製品を比較した結果、「複数のサムスンのスマートフォンとタブレット型端末2種がアップル製品と酷似している」と証言した。

   ブレッスラー教授は米デザイン会社ブレッスラーグループを設立したほか、自ら取得した特許数が約70件に上るデザインの権威。

 ブレッスラー教授はサムスン電子のスマートフォン「ギャラクシーS」機種の表面と長方形の比率がアップルの特許を侵害していると指摘した。サムスン電子の別のスマートフォン10機種とタブレット型端末でも類似した結論が出たと説明した。

   一方、証人として出席したサムスン電子のジャスティン・デニソン最高戦略責任者(CSO)は「侮辱的だ」と反発した。デニソン氏は「われわれ(サムスン)はただ市場で競争がしたかっただけだ。できるだけ多くの消費者に最新製品を提供しようとした」と主張した。また、デザインの重要性を強調する内部の電子メールを公開し、ブレッスラー教授の証言に反論した。

   7月30日に初審理がスタートした両社の特許訴訟は数十年ぶりに米国で行われる大規模の特許裁判で、アップルはサムスン電子に対し、25億ドル(約1956億円)の損害賠償を求めている。