アマゾンが開発中とみられる新 Kindle Fire は、現行7インチ版の後継だけでなく10インチや3Gモデルも登場するかもしれません。リンク先 Reuters によれば、小売大手 Staples の社長 Demos Parneros 氏は「アマゾンは10インチを含むサイズ違いのタブレット製品 5~6モデル(SKU)を発売する」と語っています。
昨年秋に発売され年末商戦でも人気だった Kindle Fire の後継機種は、同じ7インチ級にGoogle / Asus の Nexus 7 という強力なライバルが出現したこと、あるいは「iPad mini (仮)」のうわさを考えても出さない理由がありません。また10インチ版のKindle Fire (仮)は、7インチの現行 Fire が登場する前から開発がうわさされていました。

とりあえず7インチと10インチは登場するとして、気になるのは実際にどのような構成で「5~6モデル」になるのか。Parneros 氏は「タブレットが5, 6 SKU(Stock Keeping Unit, 店舗が管理する商品の単位) 」と語っていることから、同一画面サイズのストレージ違いがカウントされていることは考えられます。現行のKindle Fire は8GBの199ドルのみですが、10インチ版 Kindle Fire (仮) は iPad のようにストレージ容量違いで2、3 SKU分になるなど。(たとえば 新 iPad (2012)はストレージが16GB / 32GB / 64GB、それぞれWi-FiモデルとWi-Fi + Cellularモデルが別SKU)

また台湾のサプライヤ筋などから聞こえてくるアマゾン独自スマートフォンはこの「5,6SKU」には含まれないとしても、新 Kindle Fire タブレットに3G / 4G ネットワーク対応版が加わり、容量違いとあわせて5~6 SKUになることも想像できます。


ソースリンク先のロイターでは、Staples社長のほか各社アナリストやゲームパブリッシャー、電子書籍リーダーのKindleに関わったデザイナーなどから、「作っていないわけがない」「期待してます」「作ってると思うよ」まで、さまざまな証言を伝えています。また具体的な状況証拠も含めていくつか抜き出せば:

・アマゾンが Kindle リーダーや Kindle Fire タブレットを開発する研究&設計センター Lab126は、昨年9月には500名を超える程度の人員だったところ、7月半ば時点で865名が在籍している (LinkedIn のデータからカウント)

・KindleリーダーやNookに関わったプロダクトデザイン企業 Ammunitionの創業者 Robert Brunner によれば、Lab126は「数機種の電子ブックリーダーとKindle Fireだけを開発するよりもっと多くの人員を抱えている」「Jeff Bezos とアマゾンについて自分が知っていることからすれば、おそらくスマートフォンを開発しているだろう」。

・アマゾンは実際の求人で、携帯ネットワークキャリアと協力して製品をテストするエンジニアを募集している。

などなど。アマゾンは電子書籍リーダー Kindle の日本版を近日発売予定としていますが、書籍に加えて映像や音楽やアプリ・ゲームなどデジタルコンテンツの扱いが日本でも拡大すれば、この「5、6 SKU」のタブレットも投入してくれるかもしれません。