産業革新機構とパナソニックは2012年3月5日、パナソニックの子会社であるパナソニック液晶ディスプレイの茂原工場を、産業革新機構が中心となり事業開始に向けた準備を進めている中小型ディスプレイ事業新会社(予定名称:ジャパンディスプレイ)に譲渡することで最終合意したと発表した(ニュースリリース)。ジャパンディスプレイは買収した茂原工場に、中小型ディスプレイ事業における新規生産ラインを設置する予定である。


パナソニック液晶ディスプレイの茂原工場は、第6世代基板で大型パネルを生産していた。ジャパンディスプレイはこの工場で中小型パネルを生産するにあたって、まず、アモルファスSi(a-Si)TFTの生産ラインから、低温多結晶Si(LTPS)TFTの生産ラインに転換する計画である。同社 代表取締役社長に就任予定の大塚周一氏は、2011年12月のTech-On!のインタビューで、「第1段階として1000億円程度を投資して、LTPS TFTラインに切り替えたい。ただ、市場動向などを見極めながら、検討する必要がある」と答えている