大型LCDのインターフェイスでは、従来主流であったMulti-Drop式のmini-LVDやRSDSから、より高速化と低コスト化に適したP-to-P方式にシフトしつつある。
従来のMulti-Drop式では信号配線が複雑になるため、コスト高、高速化が困などの欠点があった。P-to-P化を進めることにより、高速化対応、構成部材簡素化、小型/小面積化が可能となり、コスト削減につながる。
インターフェイスの通信速度に関しては、さらなる多出力化や倍速駆動の進展より、一層の高速化が求められている。LCDメーカー各社はそれぞれ独自方式高速インターフェイスを採用し、高速化を進める見通しである。
Samsung Electroncis はAiPi やその発展型であるAiPi Plusという規格をTV用パネルで採用し始めており、1レーンあたりの通信速度が1Gbpsを超えるようなっている。LG Display もEPIと呼ばれる独自規格でSamsung Electronics に追随している。
日系では、シャープがCalDriConと呼ばれる規格を採用し、1レーンあたりの通速度で1G bps 超のLCMの生産を始めつつある。パナソニック液晶ディスプレイでもピクスと呼ばれる規格で同様に高速インターフェイス化を進めようとしている。
台湾勢はインターフェイスの高速化という点では日系や韓国系パネルメーカー比べて出遅れている。AUOが PPmlVDSと呼ばれる規格を採用し、高速化を進める方針であるが、1レーンあたりの通信速度が1 G bpsを超えるLCMは未だ開発段に留まっている。
現状ではインターフェイス高速化に関して最先端である日系、韓国系パネルメーカーでも1レーン辺りの通信速度は1G bps超に留まるものの、今後はさらなる高速化が計画されており、次世代では 1G~2G bps クラスの通信速度が採用される見通しである。さらに次世代では、3G bps に迫る通信速度も視野に入っており、ますます高速化が進展する見込みである。