シャープは2010年5月14日,同社福山工場で2010年内に青色LEDチップの量産を開始すると発表した。
同社は2010年1月から三原工場にて青色LEDチップの生産を始めている。福山工場での生産が加わることで,生産能力は2011年度に年間で約50億個になる予定。同社が手掛けるLEDバックライトを搭載する液晶テレビやLED照明器具などの需要が旺盛であり,それに対応するための生産拡大とする。
青色LEDチップの生産拡大に向けた設備投資額は約150億円。青色LEDチップの社内調達とともに外部調達も拡大させるが,将来的には同社が調達する青色LEDチップ全体の約1/3を社内調達で賄いたい考え。なお,同社製の青色LEDチップは自社製の一部LED照明器具などに搭載していた。
ディスプレイサーチの調査によると,主要LEDメーカーの2010年におけるLEDチップの年間生産能力(青色LEDチップ・ベース)は日亜化学工業が368億個,台湾Opto Tech社が192億個,韓国Samsung LED社が160億個。主要LEDメーカーは2011年も引き続き青色LEDチップの生産を拡大するとみられるので,シャープの2011年度における青色LEDチップの生産能力は主要LEDメーカーの数分の1となる。