市場調査会社Displaybankが、レポート「月間TFT-LCDパネル出荷データ」をまとめ、2010年3月の大型TFT-LCDパネル(10インチ以上)の出荷枚数は前月比23.8%増の5,687万枚となり、過去最高を記録したと発表した。
金額(売上高)ベースでも前月比22.7%増の72億3,000万ドルとなり、金融危機による世界的な景気後退以前の2008年5月の規模(74億9,000万ドル)までほぼ回復。こうした3月におけるパネル出荷増は、景気回復にともない家電および企業向けIT製品の需要が増加したためである。
2010年2月は、モニター用/ノートPC用/TV用の出荷枚数はいずれも前月から下落していたが、3月はモニター用が前月比29.0%増の1,955万枚、ノートPC用が同24.1%増の1,977万枚、TV用が同16.8%増の1,661万枚と、全て2桁の大幅増を記録。
2010年3月における大型パネルの出荷比率を国/地域別で見ると、韓国が前月から2.4ポイント増の48.4%となった一方、台湾と日本はそれぞれ37.6%と13.3%で、ともに小幅だが縮小した。
また、メーカー別で見ると、出荷枚数ベースでは韓国LG Display(LGD)が25.2%で6ヶ月連続のトップをキープ、これに韓国Samsung Electronicsが22.5%、台湾AU Optronics(AUO)が17.2%で続いた。一方、金額(売上高)ベースではSamsungが25.9%でトップ、LGDは24.8%で2位となった。